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3番 ガロワ

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2018年2月26日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.3を聴取。井上著「ハイドン106の交響曲を聴く」の中で、この第1楽章の展開部の充実について記載がしてあった。短いながらも、提示部で調性やニュアンスの異なる動機が様々に提示され、展開部でもこれが活用されている。冒頭のガロワの第1主題は、第1,2vn.の旋律をあくまでレガート風に引いている。その後、この動機が、T10では、歯切れの良いリズムに受け継がれて行くのと対照的。その後、各動機や主題が登場するが、2つのvn.パートを中心に、展開されていく。T2では低弦が対旋律の4分音符で連続し引いている。一方T11からは低弦は、4分休符を挟むので、弦のパートで切れるようなリズム感が増しているのが良く分かる。no3t4t1.jpg
このFinaleはフーガ形式で繰り返しがない。冒頭の第1主題の動機は第2vn.の対旋律を伴う。少し詳しく見てみると、第1楽章の冒頭主題と、第4楽章のFinaleの主題が似通っているようだ。Finaleは僅か132小節で繰り返しはない。ガロワのテンポは中庸で演奏時間は1:57.直ぐに終わってしまうが、弦を中心とした各パートは、明瞭に聴き取れる。
 ガロワのこの4曲を聴きとおしてみて、レガートがキーワードになる。レガートでも曲によっては、微妙にことなるようだ。編成はモダンだが、奏者もかなり少ない。小編成ではなく、適度な距離感がある。Tuittiでは、管楽器は、やや音が少なめな分、右側の第2vn.のパートがわかれていて、弦の各パートが素直に聴こえているのがありがたい。特に第5番 第1楽章のhr を低くしている解釈は独特で、初期の交響曲意外にも、聞いてみたいと思った。

5番 ガロワ

2018年2月20日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.5を聴取。今回のCDはNo.1から5まで収録されているが、作曲順番で聞いているため3番目にあたる。4楽章形式で初めて。テンポこそ変わるが全てがA調であるため、通して聴くと、少し辛い思いがある。第1楽章はAdagio ma non tropo のゆっくりしたテンポ。6小節目にhr.のsoliがある。この部分でhr.の実音が低い。恐らく1オクターブ低いのではないかと思った。今までの奏者はここでは、hr.の音がかなり高く目立っていた。ガロワの演奏では、実音が低いので、hr.が目立たないことはないが、落ちついた印象。キーワードの「レガート」にも通ずる雰囲気。この楽章は、全て、実音は低いままで通している。no5t1t1.jpg
一方、他の楽章でも、低い実音が続いていると思ったが異なるようだ。第3楽章 Menutet 中間部trioの部分。ob.とhr.が活躍する。冒頭の出だしの音程は、第1楽章のT6と同じ。ここでは、明らかに高い音。弦の伴奏を伴って、hr.が明るく目立つ。
59小節しかない短いfinale。対向配置で第2vn.の対旋律が効果的。
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第4番 パトリック・ガロワ

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2018年2月19日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.4を聴取。テンポは、No.2ほど、ゆっくりめではなく、 キーワードの レガートの特徴は少ない方だと思う。しかし冒頭の第1主題の出だしが独特。過去に聞いた演奏は、冒頭から切れ目のない、流れるような旋律を特徴としている。ガロワの演奏では、一瞬ではあるが、4分音符の後に、切れ目がある。他の類似箇所でも同じ解釈。
 第2楽章は、弦楽器のみだが、cmb.のアルページョ風の伴奏が効果的。テンポが思ったより速めなのは意外。クレジットでは、指揮者に追加してcmb.の奏者名が記載されている。
 Finaleで、通常は、hr.はTuittiの箇所では、目立たない。中間部当たりで、8小節の持続音がある箇所。ここでは、hr.が目立っているのも意外。

第2番 パトリック・ガロワ

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2018年2月17日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.2を聴取。ごく初期の交響曲のひとつで、全集以外だと、まずは注目されない曲のひとつ。井上著「ハイドン 106の交響曲を聴く」の中で、第1楽章はこの時期としては珍しく、反復記号がない記載がある。繰り返しがなくても193小節ある。通して聴くと、旋律の中にも、調性の変化や強弱の変化が随所にある。繰り返しがないので、注意深く聴く必要がある。
  第1番で、 レガートをキーワードとして記載をしたが、この第1楽章はその典型。冒頭の第1主題も、スッタカートの記載があるが、ガロワは、余りアクセントをつけない。そもそも、テンポ自体が、かなりゆっくり目。4:12に対して、ホグウッドは3:08。小結尾に近いT55あたりで、通常は、f の指定で、盛り上がりを見せるが、ガロワの場合は、 f でない。短い楽章であるが、対位法的な旋律が随所にある。
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特にT178当たりから、これまで登場していた各旋律が、終結に向かってエネルギッシュに向かう。ドラテイ、フィッシャー、ホグウッドを聞き比べてみたが、このT178当たりは、それほど、エネルギッシュに向かわない。ガロでも同様。もし、T ファイがこの曲を指揮していたら、恐らく、最後の方のT178からの弦のパートが異なる部分で、バスパートを中心に f の盛り上がりを見せたに違いない。

第1番 パトリック・ガロワ

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2018年2月11日 パトリック・ガロワ(Patrick Gallois)指揮のシンフォニア・フィンランディア No.1を聴取。ファイ盤のザロモンセットの残りが残っているが、最近、初期の交響曲の聴取が少ない。いったん少し元に戻りハイドン音盤倉庫で 評価の高かったCDを入手。下記のアドレスにレビューが記載されている。この中では、レガートがキーワードになっている。

http://haydnrecarchive.blog130.fc2.com/blog-entry-696.html
楽器はモダンで編成は、中規模。第2vn.は右側に位置。cmb.は中央の左側の少し置くの方へ位置。No.1を聴いた限り全ての楽章にcmb.が入っている。レガートのキーワードの様に、ファイやドラティのダイナミック、強弱、テンポの強調などは、全く無縁に近い、対照的な解釈。近接音が少ないながらも、適度な距離感があって聴きやすい録音。展開部と再現部も、楽譜の解釈通りに繰り返しを採用。no1t2t10.jpg
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 レガートの典型的な箇所として、第2楽章のT14の部分ここでは2部音符でfのユニゾンになっている。大半の指揮者は冒頭からpが続いたので、、T14のユニゾンのfを採用する。しかしガロアの場合はpで通す。その後T22で続く部分で初めてfとなる。この楽章は、初期交響曲の典型で、楽器編成は弦楽器のみ。その分、弦の各パートの細かい動きと音色がポイントになる。先ほど記載をしたT14の部分では、cmb.がアルページョで引く。繰り返しの部分でも微妙に旋律を変えている。さらに興味深いことに、再現部の類似箇所では、この2分音符で、テンポを少し落としている。
ことにcmb.がアルペジョ風に適宜、しつこくなく入っているのが特徴的。デイビス盤で緩叙楽章を中心にcmb.が入っているがこちらのガロワ盤は、少し控えめな雰囲気。しかしこの控えめさが逆にレガートな雰囲気に寄与しているように思う。
No.1は「ちいさな宝石箱」のたとえの様に、トータルの小節数と演奏時間はとても短い。この短い中でも、各主題を含む細かな動機の提示と展開がされる。ドラティ、ファイとは対照的なキーワード、レガートにより出だしからインパクトを与えてくれた印象。

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