60番 ファイ

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2017年5月1日 T ファイ No.60を聴取。視覚効果の高い曲で組曲として楽しむのが特徴と、自分なりに評価をして来た。冒頭の序奏からHr.が左側trp.が右側に左右対称的に配置しているので、Tuittiでの楽器が左右全体に広がって迫力がある。
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余り注目されないが、第1楽章のT41でNo.45にも登場したシンコペーションの旋律を含む部分がある。提示部では、No.45の旋律は登場しないが右側の第2vn.の旋律が引き立つ。この旋律は展開部のT109でNo.45の同じ旋律が登場し、短調の調性と相まって聴かせ所。T119ではスッタカート風に刻み込むような下降する旋律が、調性を変えてT121でレガートとなるなど、微妙な解釈がある。この箇所ひとつをとってもスコアの背後にあるものを聴取者へ引きだすファイの姿勢が現れる。
 第2楽章では、繰り返しでは伴奏部分では、弦がピチカートに変更するなど、飽きさせない。第6楽章の中間部でvn.の即興がある。ホグウッドの聴取記録では、指揮棒をたたく音を記載した。ファイの場合は、この叩く音はない。しかし左右に分かれたvn.パートの1名ずつのsolo奏者が明確に聴き取れる。第2vn.のsoloは、わずかだが少し遅れて第1vn.に追随して終わるなど興味深い。もともとこの曲自体、ツギハギのスタイルで6楽章あるので、聞き流すようなタイプではある。しかしファイの演奏は、従来と異なり聞き流す解釈は全くない。スコアに潜むニュアンスを、独自の解釈を通して現代の我々に導くことを目指している典型的な曲と思った。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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101番 パイヤール

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2017年4月27日 パイヤール指揮 イギリス室内管弦楽団のNo.101を聴取。No.94、100と同様に、主旋律を中心として流れるような印象は同様。教科書的にわかりやすい演奏であるためか、パイヤールの特徴とは外れてくるが、第1楽章について、考察してみたい。

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Prestoのテンポがパイヤールは少し遅め。このため、この楽章の構造について意外な発見がある。名曲解説全集では、序奏と主部とは関係がないと記述されていた。しかし、冒頭T1の第2vn.の上行する旋律は、私には第1主題のT24の動機と共通していると思う。序奏と主題とは関係があると思う。
  一方、このT24から始まる第1vn.の第1主題は5小節からなる。主題の前打音的に8分音符を含む動機がある。この8分音符の存在に今まであまり意識していなかった。もう少し細かくスコアを見てみると何度も登場する冒頭の動機は、8分音符が7回続く。1小節単位の第1拍でアクセントを置いた場合、主題の最初とずれている。このずれを意識するかどうかが気になる。流れるように演奏するパイヤールでは、T24からの第1vn.に対して、他の弦のパートはあくまで伴奏に徹している。伴奏に徹しているためか、このズレに違和感がない。この前打音的な構成による方法は、No.102の第1楽章の第1主題も同じ様に採用されていると思う。
 しかし、パイヤールだけのことではなく、他の指揮者にも共通したことかもしれない。第1主題と第2主題が共通の動機から構成されていることもあり、この楽章の統一感は、何度聴いても不思議である。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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100番 パイヤール

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2017年4月27日 パイヤール指揮 イギリス室内管弦楽団のNo.100を聴取。No.94にも記載したが、主旋律を中心に流れるように進めていくのがパイヤールの特徴。Finaleのロンドソナタ形式でも同様。T46からの第2主題。ここでは、得てして低弦からvn.に引き継がれる主題を目立たせて、第2vn.とva.8部音符を目立たせないことが多い。
しかし、このFinaleは冒頭の8分音符から構成される第1主題が、殆どの箇所で構成される。このT46の部分も、第2vn.とva.の演奏は重要。(第2vn.が重音になっているのも特徴的) パイヤールの演奏では、この部分でも音量を落とさず、8分音符の動機をベースに、第2主題が演奏され統一感を増している。第2楽章から登場した打楽器群は、弦楽器を中心とした8分音符の冒頭の動機にアクセントを添えるような役割。あくまで冒頭の8分音符の動機を中心に聞かせてくれる。

テーマ : クラシック
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94番 パイヤール

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2017年4月25日 パイヤール指揮 イギリス室内管弦楽団のNo.94を聴取。

ハイドン音盤倉庫では、軽快な演奏として評価が高くされている(下記のアドレス)

http://haydnrecarchive.blog130.fc2.com/blog-entry-955.html


最近、スコアの背後にある面白さを発掘してきたファイの演奏(強弱の対比、繰り返し後の装飾など)とは対照的。あくまでスコアに書かれている最小限の情報を引き出し、流れるような解釈。ファイの演奏は、楽器配置で第2vn.が右側に位置していることで、vn.を中心とした各パートの分離感とTuittiでの一体感が印象的。一方、パイヤールは通常の配置。2つのvn.パートは左側で、あくまで他の弦のパートはvn.を支えている。また、管楽器のパートもsoloの箇所では、主旋律を演奏する箇所では、soloがやや目立つが、対比旋律などは、音量を抑えている。このため、主旋律を中心に、流れるような解釈がキーワードとなっている。
たとえば第3楽章 Menuetの冒頭の旋律。最初の第1小節目のfの旋律を強調して、主題そのものがやや、「ごつごつ」した雰囲気が、一般の指揮者は多い。パイヤールのこの演奏は、冒頭の8分音符の旋律は、fを守らず、やわらかく演奏した演奏。各パートもこのやわらかい旋律を重視しながら進めていく。T54の部分(譜例)で、Menuetの後半の部分。ここでは、指揮者によっては、vc.の8分音符を目立たせる。しかしパイヤールでは、この部分も高い音域のfl。を目立たせ、vc.の音量を抑えている。
 ハイドンを聞き始めるときに、ドラティ盤からスタートするかもしれない。ハイドン音盤倉庫でも記載してあったが、教科書的なドラティ盤をベースに流れるような解釈がポイントと記載してあった。私も同じような印象。ドラティ盤は、流れるような印象ではないと思った。一方、この演奏では、スコアに書かれている旋律を「流れる」をキーワードとした解釈。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 94番 パイヤール

102番 ファイ

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2017年4月9日T.ファイ No.102を聴取。パソコンが不調になり買い換える。以下のサイトにこのCDのレビューがある。

http://micha072.blog.fc2.com/

冒頭の序奏は、かなり遅いテンポ。ハイドンが得意とするシンコペーションのリズムが(T11~)が登場するが、主部では使用なし。第3楽章のMenuetの主部はかなり速いテンポ。Presto並みに駆け抜ける。全てが同じテンポではなく、時によっては極端にテンポを落とす。このテンポの変化が面白い。また、T42の第1vn.の部分でfzの個所。ここでは、一瞬ではあるが、僅かに間を置いている。この間がT42に続くMenuetの主題の速い回帰に旨くつながっている。一方Trioは、かなりテンポを落とす。繰り返しの部分では、管楽器のsoloを十分に堪能できる。回帰してくる速いMenutetと対照的。Menuetの回帰の部分で同じ個所のT42の部分。繰り返しでは、間をおかずに一気に終わるのもスムーズな解釈。
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 Finaleは、管楽器のsoloが随所にあり、弦楽器との対比が面白い。Vn.の対向配置も効果的。随所に、2つのvn.パートが対等に掛け合う。弦の各パートも左右に広がって近接音に近い録音をも相まって堪能できる。たとえばT190からの第1主題の展開していく部分。ここでは珍しくva.が第1vn.と共に、掛け合う。右側、やや奥にいる第1vn.と対等に掛け合う。ファイの演奏では、後半の2楽章が楽しめる印象。

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tag : 102番 ファイ

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