73番 ファイ

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2017年10月22日 T ファイ No.73を聴取。第1楽章 序奏 Adagioのテンポは、今まで聴いてきた演奏では一番遅い。序奏だけでなくこの後に続く部分とも共通するが、スッタカートとスッタカートでない部分を忠実に分けている。序奏は一度聴いただけでは余り特徴がないと思われる。しかし何度か聞いてみると、この8分音符の動機は提示部でも使用されていて共通点がある。(たとえば後述のT47のva.の箇所など)
名曲解説全集にも記述がされているが、T26から始まる第1主題は主張D-durの下属和音から開始される斬新的な試み。展開部で第2主題は扱われない分、再現部では短調を交えて展開されるなど、様々な展開がある。あたかも既に数年先を目指した先取りを行くような雰囲気。T26第1主題のスッタカートは、忠実だが、その後T38 第一vn.の音程こそ違うが同じ動機は、スッタカートでない。T26とT38の主題に違いを明確に対比させている。また、対向配置のvn.も効果的。T26の動機が、第2vn.T27で少し遅れて引いていく部分。8分音符の動機は、いたるところではないが(この当たりは No.88の第1楽章とは対照的)第2主題の共通した動機とも一致しているので重要。第2vn.が左側に位置しているので明確に聴き取れる。ハイドンには珍しく、この楽章ではva.も独自のパートを持っている箇所がある。(va.は左側のやや奥側に位置)
Finaleは冒頭から打楽器群が突如入るので、演奏を聴いた聴衆はもし初演であったらびっくりしたに違いない。シンコペーションのリズムはハイドンが得意としているが、この楽章でも十分に生かされている。冒頭の8小節からなる最初の主題は、通常の指揮者と同じPrestoのテンポ。一方ファイの演奏は、その後に続く第2主題の同じシンコペーションの第2主題は、テンポをかなり落とす。この対比が印象的。展開部の後半でTuttiで畳み掛けていく盛り上がりはファイでは余り聴かれず。しかし違和感はない。ひとつ前のNo.70と比較して、ファイらしい特徴が良く出ていると思った。
このfinaleはオペラ序曲からの転用であるが、No.53のB版のFinaleにも類似していると思った。シンコペーションなどのリズムはないが、Tuttiで華やかな動機が楽章行き渡っている雰囲気が共通していると思う。しかしNo.73のFinaleは消えるように終わるので、No.53とは対照的。
ウイーンで最初に出版された最初の交響曲である自身の表れだと、井上著の本にも書いてある。特に第1楽章は、何度聞いても和声に変化があり。聞き飽きさせない。パリセットと同じように、もう少し演奏会でも取り上げてほしい曲のひとつだが。残念ながら、今の時代では機会が少ないようだ。打楽器群は、最後の楽章だけに登場する。オーケストラのフルメンバーは最初から登場しないのも原因のひとつかもしれない。No.88も打楽器群が入るが第2楽章から入ってくる。第1楽章は打楽器群がないのと共通している。No.88も余り取り上げられないのも同様の理由かもしれない。

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70番 ファイ

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2017年10月15日 T ファイ No.70を聴取。このCDは、この曲以外に71と75も収録されているが、作曲順番から最初にNo.70を聴取。下記のブログにもレビューが記載されている。

http://micha072.blog.fc2.com/blog-entry-1442.html

井上著に「第1楽章は、比較的長く、短く区切られて「ゴツゴツ」した印象でハイドンらしくない」と記述がある。私も同感で、特にこの第1楽章は、ハイドンとしては丁寧に書かれていない方だと思った。第1楽章は、もともと、「ゴツゴツ」した印象が最初にあるため、今ひとつ、ファイの演奏でも特徴は余り見出せない。
 第2楽章で2つの主題による変奏曲では、スコア通り繰り返しを採用。過去の解釈と同じ様に、繰り返しの後半では音量を少し落として微妙なニュアンスを加えている。
 一番の聴き所のfinale。「ゴツゴツ」した雰囲気は第1楽章に類似しているが、テンポや転調は複雑なので、こちらの方が曲としても聴き応えがある。ファイの演奏では、テンポを落とすところは十分に配慮をしている。Codaに近いD-durから転調して終結に向かう部分。第1vn.が高音部で4分音符を連続していきながら、他のパートは休む箇所。何回かこのパターンが繰り返していく中でテンポを次第に落としていく手法は、他の指揮者も同様だとは思うが、ファイではいっそう目立っている。このFinaleは最初期の交響曲No.3のフーガ形式も少し共通点があるかもしれない。打楽器群が入ることや、転調、強弱の対比などは、さすがにこちらの方に軍配が上がる。しかし全体的に聴きとおしてみて、ファイらしい特徴は、余り見出せない方だと思った。

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104番 アーノンクール

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2017年8月22日 N. アーノンクール  Royal Concertgebouw  Orchestra No104を聴取。第2楽章の冒頭の第1vn.で提示される主題。2小節目のsf 指定の部分で、大半の指揮者はこの指定を守る。このため4小節で1区切りとなる第1主題は、最初のpと対比も相まって、アクセントのある旋律として聴こえるのが一般的。
 それに対してアーノンクールの場合は、このsf指定を守らず、p のまま通している。4小節の第1主題は、p が続くため、T37までの中間部に入る前の部分が、殆どpが続くことになる。これに対して、T38から中間部の短調でエネルギッシュに進む部分との対比が際立っている。もともと、pの扱い方は、できるだけどの楽器を受け持ってもアーノンクールは忠実に守っている。(典型的なのは、少し前のNo.100 第1楽章の 管楽器から提示されるpの第1主題など)アーノンクールの演奏を今回、聴きとおしてみて、特に、このpの扱いが独特な特徴と思った。

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103番 アーノンクール

2017年8月16日 N. アーノンクール  Royal Concertgebouw  Orchestra No103を聴取。冒頭のtimp.は指揮者によって様々な演奏がある。アーノンクールの場合は、ファンファーレ風にリズムはもとより音程も変えていて象徴的。再現部のT201で回帰してくる部分も、timp.は殆ど同じスタイル。

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102番 アーノンクール

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2017年8月15日 N. アーノンクール  Royal Concertgebouw  Orchestra No102を聴取。ひとつ前のNo.101のTrioの速いテンポについて記載をしたが、こちらの方は通常通りのテンポ。
 Finaleのテンポも通常通り。Codaの部分で、T274から第1vn.のみが演奏する部分。ここからpで最後のT282に向かっていく繋ぎの部分。第1vn.は通常よりも少しずつテンポを落としている。この当たりは、過去の指揮者にもしばしば見られるかもしれない。Finaleのテンポは、これ以外の箇所では、殆ど同じなので、このrit.が効果的。

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